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2013.10.08 (Tue)

秋の北海道<知床>

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知床五湖にて

秋深まる知床~弟子屈(てしかが)を旅してきました。
北海道には何度か足を運んでいますが、道東は初めて。
専門のネイチャーガイドをお願いして、知床の森やサケの遡上を観察してきました。

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「男の泪」「象の岩」に向けてウォーキング

お世話になったのは、「知床オプショナルツアーズSOT!」さん。
HPから醸し出されるガイドさんの人柄に魅かれてお願いしました。
実際にガイドしていただいて、その期待は裏切られることはありませんでした。

むしろ、それ以上!

知床の植物、生物、自然、風土、歴史・・・
どんな質問にも、すぐに答えが返って来るのには脱帽です。

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エゾシカの骨と、ヒグマの糞(クリックで拡大)

森には、野生動物の痕跡があちこちに。
痕跡だけでなく、本物との遭遇も。

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突然、茂みから現れたエゾシカ

午前中、観光客の多い知床五湖遊歩道ではどこかのんびりとした雰囲気が漂っていましたが
午後、原生林に入るとようすは一変。

パン、パン、パン、ホイ、ホイ、ホーイ。

これは、ヒグマに私たちの存在を知らせる合図。
ガイドはクマよけの鈴は使いません。
かえって、動物の気配がわからなくなってしまうからだそう。
森の中にピーンとした緊張感が漂う中、
オホーツク海に流れ落ちる滝を目指して3キロほど歩きました。

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男の泪(中央の細い滝)

知床五湖と、この滝も無関係ではありません。
噴火によってできたくぼみに豊富な地下水が湧き出て湖(知床五湖)となり、
最後は滝となって海に注がれるのです。

まさに、知床ならではのウォーキングを満喫することができました。

***

翌日はサケの遡上観察ツアーへ。

わざわざお金を払ってツアーに参加しなくても、
この時期、知床の川という川ではサケの遡上が観察できます。
でも、ただそれを見るだけでは、「わぁ~、すごい!」で終わっていたかもしれません。

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海岸には川に遡上する前のサケを狙う釣り人がいっぱい

知床に遡上するサケは、カラフトマスとシロザケの2種。
漁師の網の目をくぐり抜け、釣り人の針をすり抜け、激流を遡上し、
たくさんのライバルに勝ったサケだけが、次の世代へと子孫をつなぐことができるのです。

途中で息絶えたサケも自然界では決して無駄にはなりません。
捕食者であるヒグマや野鳥などによって、海の生き物(養分)は森に運ばれ、
動物の糧となり、森の栄養となって、豊かな生態系をはぐくむのです。

さらに、知床と言うと「流氷」が有名ですが、
この流氷も知床の豊かな生態系には欠かせないものなんだそう。

というのも、流氷の下では温室効果で豊富なプランクトンが育ち、
それが、今度は川を下って大海原へ旅立つサケ(稚魚)の栄養源になるから。
サケたちは接岸した流氷下でたっぷり栄養をたくわえて、何年か後にここに帰ってくるのです。

だから、「接岸」することも大切。


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水揚げされるサケたち

サケ遡上ツアーのクライマックスは、ウトロ漁港でのサケの水揚げ見学。
水揚げ船は今にも沈みそうなくらいになって、港に入って来ました。
(港内に誰でも自由に見学できる場所がありますが、岸壁へはSOT!ガイド同伴で)

ツアー後、無性にサケが食べたくなりました。
とくに天然のカラフトマスを。

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時鮭の焼き魚定食と、秋鮭(めぢか)などウトロ産の刺身定食(「一休屋」さんにて)

知床の森と海によってはぐくまれた命をいただきます。

サケやマスの呼び名はいろいろありますが、
どちらもサケ科の仲間で、時鮭や秋鮭はすべてシロサケです。
残念ながら、これだけたくさんとれる知床のカラフトマスは国内ではほとんど流通しないのだそう。
そのほとんどが中国やヨーロッパに、そして形や色、原価にうるさい日本の食卓には
外国で養殖されたサケがのぼるのです。

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斜里道の駅にて(すべてシロサケ)


***

「森、水、海、流氷……どれ1つ欠けても、知床の自然は成り立たない」
そう語っていたガイドの言葉が印象的でした。
また、「最近は流氷が接岸しにくくなっている」とも。

じつは前日の知床ウォーキングの帰り道、偶然、サケを捕食するヒグマに遭遇しました。
車中から見たとはいえ、その迫力にただただ圧倒され、
そして出会えたことを「超ラッキー♪」くらいにしか思っていませんでしたが、
そこには森、水、海、流氷という循環システムの中で絶妙に成り立っている
知床の真の姿を垣間見ていたのだと気づきました。これこそが、世界自然遺産だったのです。

命をつなぐ自然界の循環システム。
ただ緑豊かなことだけが、知床の世界遺産ではなかったと改めて知りました。

次はぜひ、流氷の季節に訪れたいです。


*ガイドさんのお話をもとに書いていますが、細かいところは理解が及んでいないところも多々あると思います。
温かい目で読んでください。




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